2011年01月27日

お受験に不合格だった場合のこと

お受験に不合格となるのは、受験した本人だけが原因ではなく、運の問題もあります。
国立小学校の場合では、「抽選に落ちた」というケースもあるでしょう。
普段は出せている実力が、何らかの事情で発揮できない可能性も、子どもにはあるのです。

お受験には、1年以上の準備期間がかかりますし、「親の力」を試される面も大きいので、子どもに任せておくわけにもいきません。
その分、不合格だったとなった場合には「親のせいで、落ちてしまったの・・・?」とご自身を責められる方も、多いようです。
ただ、受験のチャンス自体は、中学受験、高校受験、大学受験と何度もあります。
小学校の段階で、不合格を経験しておくことで、今後の可能性が広がることも、あるかもしれないのです。

お受験の準備期間中から、不合格だった場合のことも考えて、行動をしておくべきとは、言えるでしょう。
なにも「不合格におびえて、胃が痛くなるような生活をしてください」という意味ではありません。
たとえば「お友達がお受験をしなく、遊んでいる」という場合でも、「うちの子は、あなたとは違うのよ!!」と偉そうな態度を取っていると、お受験に失敗した後に、友情が復活することが難しくなります。
「今は、お勉強が大事なのだけれど、時間ができたら遊んでね」と、交流を断たないようにしておくことなど、配慮できることはあるはずです。

もしも、国立や私立の小学校に入学することになっても、地元の人と交流を続けることは、子どもにとって大切なことなので、「お受験をする人だけが偉い」という態度だけは、とらないようにしましょう。
「お受験に不合格だった場合のこと」を考えて振舞うことは、結果的に合格した場合にも、必ず役立つものです。

小学校受験が本当に必要か?

お受験が必要かどうかは、地元の公立の小学校に行くことと、国立・私立の小学校に行くことの、メリット・デメリットを検討して、考える必要があります。
検討した上で「お受験はしない」という結論が出るかもしれませんが、それが子どものためであるなら「しない」という結論も、良いのではないでしょうか?

国立・私立の小学校は「わざわざ選んで通う」ということができます。
公立の小学校は、基本的には選べないので(文部省の方針によっては選択の範囲が増えるかもしれませんが)、国立・私立ならば、親の考え、経済状態、教育方針、将来の希望などに合う学校を「選べる」というのが、最大のメリットです。

また、お受験というのは「長時間、机に向かって学習すること」だけで乗り切れるのではなく、親子が一丸となって、一つの目標に向かって頑張るという機会でもあります。
躾をきちんとすること、協調性・思いやりの心などを教えることなど、子どもの一生にとって、とても大切なことを学ぶ機会とも、なりえるのです。

ただ、もしもお受験をしてまで入学した学校に、どうしても「合わない」、いじめなどに遭ってしまう、経済的な事情で通学が困難になる、といったことは、あるかもしれません。
そういった場合に「せっかく頑張ったのに!!」と子どもを責めてしまっては、お受験の意味はありません。

「一緒に頑張ったけれど、ダメだったね」「でも、学校の名前だけで、人生は決まらないのだから、公立の学校に転校して、そこで頑張ればいいよ」と言い切れるのならば、お受験の意味はあるでしょう。

お受験と服装

お受験の服装は、誰もが頭を悩ませるところです。
ただ「試験官は服を見ているのではなく、服を着ている人を見ている」という点を、忘れてはなりません。
服を選ぶなら「人の印象を良くする服」を選ぶことが必要ですし、「この服が似合っている」という自信を持てるようにすることが、大切です。

お父さんの服は、紺の無地スーツ、白いシャツ、ネクタイなどが一般的です。
実は、お父さんの様子は、試験官が最も知りたいところです。
お母さんは、子どものお教室に一緒に行ったり、家庭でのしつけ・教育などにも直接携わることが多く、お受験に熱心なので、たとえば面接試験の場でも、受け答えがしっかりできることが多いのです。

一方で、お父さんは仕事があり、お母さんにまかせきりになってしまうケースもあります。
面接などで「子どもと関わるつもりがあるか」「小学校入学後に、学校行事などに関わってくれそうな人物か」を、面接官はチェックしています。
そのため、服装にも気を配る必要があります。

お母さんの服装としては、紺のスーツ(スカート)やアンサンブルを着用するのが良いでしょう。
派手すぎないように気をつけましょう。
そして、「親子3人で並んだときに、雰囲気がばらばらになっていないか」もチェックしましょう。

お受験に成功した人にも、「服装には、多額のお金をかける必要はない」と答える人が多いです。
それよりも、子どもが動きやすく、脱ぎ着のしやすい服装を考えてあげること、寒すぎたり、暑過ぎたりして体調を崩すことのない服装に、気をつけてあげることが大切と言えます。

お受験と願書の書き方

小学校に提出される願書は、膨大な数になりますので、受験担当者にとって「印象の良い」「読みたくなる」願書を書かなければなりません。
特に重要なポイントとなるのは、「その小学校を志望する理由」「家庭における教育方針」「どのような子どもか?」という点です。

小学校には、「こんなお子さんに入学してもらいたい」「その子が、入学したら優秀な人材に成長するかどうかを知りたい」という思いがあります。
そのため、「小学校の教育方針、理念に共感していること」「同じ教育を、家庭でも実践していること」をいかにアピールできるかが、ポイントとなります。
その小学校に関係のある人脈があれば、「志望する理由」の欄で、過剰にならない程度にアピールするのも良い方法です。

「家庭における教育方針」の欄には、決して学校の教育方針と矛盾することを書いてはいけません。
そのため、複数の小学校を併願する場合には、この欄の記入時には気をつけましょう。

「どのような子どもか?」という欄には、「どのような性格か?」を中心に書き込むことになるでしょう。
ただ、漠然と「気配りができる」「優しい」といった書き方をするよりも、具体的なエピソードを書き込むことが大切です。

写真についても、気を配りましょう。
プロが写真撮影をしてくれる場で、お受験用の写真であることを伝えたうえで、受験願書にふさわしい写真を撮影してもらうと、気後れせずに願書を提出することができます。
家庭で、デジカメで撮影する方法もあるのですが、後で「悪い意味で気になってしまう」くらいならば、プロの撮影をお願いするほうが良いでしょう。

お受験教室の選び方

お受験のために教室には、早い子どもで2歳くらいから通い始めるようです。
家庭での絵本の読み聞かせなどをスタートするのは、0歳からというケースも多いです。

お受験のために教室に通うなら、少なくとも「教室を実際に見て、体験授業を受けたり、見学をしたりする」ということが大事です。
このとき、教室の側は「一人でも多くの生徒に入学して欲しいから、子どもの良いところを褒めて、入塾させようとする」という面もあるのですが、逆の場合もあります。
というのは、生徒数が多くても、合格実績があまりないお教室は、やがて敬遠されるようになりますので「合格しにくいお子さんは、初めから受け入れない」という考えも、在り得るのです。

お教室のチェックポイントとして「実際に行って、通学時間・場所を確認する」「送迎がしやすいかどうか、チェックする」ということも大事です。
お子さんが疲れないように、そしてお父さん、お母さんにも、過剰な負担がかからないように、教室を選ぶことが大切です。
また、小さな子どもは、相性の悪い先生がいると、お教室・学習自体が嫌になるケースもあります。
親と先生ではなく、「子どもと先生の相性」を大事に考え、お教室を選びましょう。

お教室の費用も、総額でどのくらいかかるかを、チェックしましょう。
ベースの月謝・授業料にプラスして、様々なオプションなどを加えていくと、かなりの費用になってしまうケースもありますので、注意が必要です。

お受験をしようと決めるときは、テンションが上がっている傾向にあり、お教室を選ぶにも、即断即決に走ってしまう人がいます。
できるだけ、その場で決めず「いったん家に帰って、一晩~二晩おいてから」「他の教室も見学してから」決断をするようにしましょう。

お受験に教室は必要か?

まず「幼児教室・進学教室に通わなくても、お受験に成功する」ということは、在り得ます。
逆に、お教室に通っても、お受験に不合格となることも、在り得ます。
お教室は「合格を保証してくれる」というわけではありませんので、家庭での学習・躾などは必要です。
家庭での躾や学習が行き届いていれば、お受験に合格する可能性はあるのですが、「家族間での甘えが生じる」「お受験を目指すお友達と接する機会が、家庭だけだと減ってしまう」ということもあります。

お受験のお教室を選ぶならば、「志望校に合格するための、お教室選び」が大切です。
志望校への合格者をたくさん、生み出しているお教室に通えば、それだけ合格に近づくことができます。
また「家からできるだけ近いところを選ぶ」のも、大事です。
お教室へ通うことに疲れて、学習自体が嫌になる、お受験の成功から遠ざかるということがあれば、本末転倒です。

お教室を選ぶならば、受験時期の1年くらい前には、入学できるようスケジュールを考えると良いでしょう。
実際にはもっと短い通学期間で、お受験に成功している人もいるのですが、お教室への入学当初に、早くから学習を始めている人との違いに戸惑う、というケースも多いので、早めの準備をするに越したことはありません。

お教室が「大手である」「個人経営である」ということは、一概に「どちらが良い」とは言えません。
ただ、大手のお教室のほうが、受験で問われる内容の全てを、そこへ通うだけで学習することができる、という傾向があります。
個人経営の小規模なところに通うと、絵画やリトミック、体操などは、別の施設に通うという必要性が出る場合もあります。

学費について

お受験で気になる「学費」のことですが、実は「名門校だから学費が高い」「人気の学校は学費が高い」とは、一概には言えません。

私立小学校の場合には、どんなに安くても1年で50万円以上、高いところでは100万円を超える年間の出費が見込まれます。
毎年払わなければならない費用として、授業料、教材費、設備の管理にかかるお金、給食費、父母会などの会費など、様々なものがあります。
修学旅行の費用などに関しても、学校ごとに支払の時期・方法などが異なります。

入学時には、およそ30~70万円の費用が必要となります。
寄付金や施設設備費、父母会への入会金などが必要で、寄付金には「最低いくら位の寄付をしてください」といった案内がされることが多いです。

入学前に、「小学校6年間の『いつ、いくら』支払が必要か」の計画表を作ってみると良いでしょう。
事前に、学校案内などで確認すると良いでしょう。
今は、経済的に余裕がある人も「万が一、学費が払えなくなった場合に、何らかの救済措置が受けられるか?」については、確認をしておきましょう。

小学校に払うお金だけではなく、交通費も6年分という単位で考えるとかなりの額になります。
習い事にかかるお金や、学習塾の費用、友人同士・父兄同士の付き合いにかかる費用もあります。
お受験が終わるまでに、受験対策教室に通っている人は、それだけでもかなりの出費を覚悟しなければならないでしょう。

あまりにもギリギリの資金計画を立てても、小学校入学後に苦しむことになるのは、子どもです。
経済的に不安がある方は、よく考えてみてはいかがでしょうか。

私立小学校の注意点

私立小学校の注意点としては、「受験のない環境に慣れてしまう」ということが、挙げられます。
「受験のない環境においてあげたいために、私立小学校を受験する」というケースも多いでしょうが、たとえば「医師や弁護士になりたい」などの希望がわいてきて、そのためには、受験勉強をして国公立の難関大学へ行かなければならない、という場合に、受験態勢を取りにくい、ということがあります。

また、せっかく能力が高く、難関の国立大学に行ける実力がありながら「まわりが受験勉強をしていない」という、のんびりした空気に染まってしまい、実力を発揮できないままになる、ということも考えられます。
ただ、私立の中学・高校などにも「内部進学だけを最良の方法とせず、国公立大学を目指すための教育を行っている」というところもありますので、私立小学校に入学させるなら、その点も考えてあげましょう。

勉強の面だけではなく、一貫校ほど「人の入れ替わりが少ない」ために、「広い世界を知らない」「外の世界に出た途端に右往左往する」という事態になる人もいます。
私立小学校に通う子どもは、裕福な家庭の人が多いために、「傷つくことがあっても、親元へ逃げ帰れば良い」という考えになってしまう人もいるのです。

最近「サラリーマン家庭の子どもも、進学していますよ」と謳う私立小学校もありますが、私立小学校に通う子どもの家庭は、はっきりいってかなりハイレベルです。
親子ともに、経済状態の違いに戸惑い、お付き合いなどがうまくできなくなると、大変ですので、よく考えましょう。

私立小学校のメリット

私立小学校には、大学附属、高校附属、中学附属の3つのパターンがあります。
「貴重な青春時代を、受験一色で終わらせたくない」と考える親御さんは、大学附属に入学させたがるのは事実です。

ただ、これは一歩間違えればデメリットともなりえます。
「大学までエスカレーター式に進学できる」という安心感から、勉強熱心でないお子さんになってしまうケースも、あるのは事実です。
大学へ進学して、研究をするようになったり、就職したりしてから、一気にその違いが表面化するケースもあります。

私立小学校のメリットとして、お受験に合格できるレベルの子どもが集まっており、家柄・経済状態なども似通っているので、父母どうしのコミュニケーションがとりやすい、ということがあります。
子どもも、同じ学校に長く在籍することになるので、生涯にわたって長く付き合える友人ができることも、多いものです。

小学校受験の段階では、お子さんの月齢によって、発達段階に差があることも多いです。
そのため、お受験の時点で、ずばぬけて優秀ではなくても、将来性を感じさせる子どもであれば、合格ができる可能性はあります。
月齢ごとに、お受験のグループわけを行う学校もあります。

また、少子化の影響で「将来有望なお子さんを発掘したい」という気持ちは、私立小学校の側にも広がっています。
「コネがないと入学できない」「身内にOB、OGがいないと不利になる」などと言われていた小学校でも、将来性を感じさせるお子さんであれば、入学できる可能性は高まります。

国立小学校は倍率が高い

国立小学校は、倍率が高いです。
人気の高い小学校は、まず1次抽選で受験できる人数を絞り、次に試験・検査を行い、さらに最終の抽選を行う、という方法を取っているところもあります。
初めの抽選だけで、半分以上の受験希望者が脱落することも多く、もっと人気が高い小学校では、10人に一人しか受験できない、という狭き門となる可能性もあります。

残念ながら、抽選というのは「努力次第で、合格を勝ち取ることができる」とは言えず、運によるところが大きいです。
ただ、複数の国立小学校を受験することが可能ですので「どうしても国立がいい!!」という場合には、より多くの学校の抽選を受けられるようにする努力が必要です。

ただ、国立小学校の試験内容が極めて難しい、ということはありません。
私立小学校に合格したり、お受験のための勉強を重ねてきた子どもならば、国立小学校のお受験をクリアできるレベルになれるでしょう。

国立小学校には、前述のように数多い受験生が来るので、「学校に合わないと考えられる子どもを、落とす」ということ、教育実験校という位置づけもあって「様々な子どもを受け入れたい」という意図があることから、「学校に合わない」と思わせないように気をつければ、試験・検査そのものを通過できる可能性は高まります。

また、国立小学校に入学してからは「好奇心が強く、新しい物事に関心の強い子ども」のほうが、過ごしやすいでしょう。
新しい教育方針の実験・研究の場であり、教育実習生も入れ替わり、立ち代り訪れるので、あまりにも臆病・神経質な子どもには、ストレスになることも多いのです。